デパートやスーパー、
電車やバスの中で、
私たちは様々なアナウンスを聞きます。
その中には大変聞き取りにくいアナウンスがあります。
一方、老舗デパートのアナウンスは、
混雑した店内でも
はっきりと
聞き取ることができます。
一体どこが違うのでしょうか?
それは、明瞭な発声であることの上に、
通常よりかなりゆっくりした
話し方をしているからです。
これは、情報の量、
すなわち騒音の多いところでは、
ゆっくり話すほど、
相手に言葉が伝わりやすい
という「情報理論」に則っています。
NHKのニュースキャスターなどは、
1分間に160くらいの音韻数で
話しているそうです。
それに対して、
聞き取りやすいデパートのアナウンスは、
大体1分間に80ぐらいの音韻数だそうです。
周りが騒々しい場所ほど
「ゆっくり話す」
ということが大切なのです。
様々な音で溢れ返り、
慌ただしい現代だからこそ、
時に生き方のペースを落とし、
お互いの存在を確認しあうような
余裕を持っていきたいものです。
“聞き取りやすいアナウンス”も
現代を生きるわたしたちの生き方も
同じことが言えます。