こころの休憩所『yu-nagaのブログ』

様々な角度からこころの健康について綴っています。

「ネガティブ・ケイパビリティ」〜人を癒すのは愛〜

あなたは『ネガティブ・ケイパビリティ(Negative Capability)』という言葉を 聞かれたことがおありでしょうか? ちょっと難解な言葉ですが、 直訳しますと 「負の能力」「陰性能力」 ということになります。 これは 「どうにも答えの出ない、どうにも対処…

頭が悪いことも必要⁉️

ちょっと露骨なタイトルですが… 日本の物理学者であり、随筆家、俳人である 寺田寅彦氏は 「科学者と頭」という著書の中で こんな風に語っています。 『いわゆる頭のいい人は、 いわば 脚の早い旅人のようなものである。 人より先に 人のまだ行かないところ…

まずは口先だけから始めよう

「あいつは口ばっかりだ」という言葉とか、 また 「いつか、いつかと、言っている人間は いつまで経ってもやらない」 などという言葉や格言を耳にされたことがおありではないでしょうか? しかし…… 『あの格言は大嘘です。』 こう断言するのは、 コミュニテ…

「春」という漢字が意味するもの

新年が明けたと思いきや、 はや1ヶ月が過ぎようとしています。 暦の上ではもうじき春ですね。 「春」という漢字は、 漢数字の『三』に『人』 のような字を書きます。 この漢字の上半分は、 草が、 根を深く伸ばした様子を 描いています。 そして、 その下の…

明日の自分は今と全く違う存在なのだ!

『動的平衡』という言葉をご存じでしょうか⁉ この言葉の意味は 「生命とは分子を入れ替えながらその同一性を保っているものである」 と定義されます。 ちょっと難しいですね。 分子生物学者の福岡伸一さんはこのように説明します。 「食べ物で説明すると、こ…

心の記念碑

アメリカ・アラバマ州エンタープライズ市に は、ちょっと変わった記念碑があります。 それは、功績のあった人物ではなく、 ある害虫の功績を称えているのです。 1990年代初頭、 『ワタミハナゾウムシ』という 害虫が、 メキシコから侵入し、 2~3年のうちに…

『心の安全基地』

かつて私は、 高校の英語の教師をしておりましたが、 行き詰まりから、 遂には、自殺未遂を図ってしまいました。 九死に一生を得て助かったものの、 実家に引きこもりの生活でした。 そんな私が、 思い切って米沢へと参りましたのが、 もう28年も前の話です…

「憂」いと「優」しさ

綺麗好きを通り越し、 潔癖症のため、 大変悩んでおられる 一人の女性がいました。 これまで 様々なところに 相談に行きましたが、 「その症状はいつ頃から始まったのですか?」 「その頃、何か辛いことはありませんでしたか?」 「それを乗り越えるために、…

『雨の日に多い便利屋さんの仕事とは⁈』

元祖便利屋を誇る 右近勝吉氏によりますと、 雨の日に多い 便利屋の仕事がある と言います。 急な雨の時であれば、 「干した布団を取り込んでおいてくれ」 とか、 「幼稚園に孫を迎えに行ってくれ」 という 依頼が来るそうですが、 その他に、 雨の日の依頼…

『世界で最も福祉の発展している国の一つ 〜デンマーク〜』

アンデルセン童話の中に 『赤い靴』という 童話があります。 主人公のカーレンは、 お世話になった奥様が 病気になり、 看病しなければならないのに 舞踏会に行く自由を 優先します。 その結果、 二度と踊れない 身体になってしまいました。 自由とは 何をや…

『眠れない夜には』

皆さんは、 夜眠れない時がありますか? それには、 様々な理由が 挙げられるかと思いますが、 一つは、 色々と思い悩み、 考え事をしてしまう 時かと思います。 私も経験がありますが、 そんな時、 早く眠らなければいけない と思ってしまいますと、 ますま…

野口英世の母シカの言葉

私の出身である 会津が輩出した偉人に、 ご存知の野口英世博士(幼名清作) がおります。 幼い時の いろりでの 火傷がもとで 指が癒着してしまい、 学校で「てんぼう(“棒のような手”の意)」 とからかわれ続け、 学校に行けなくなった 時がありました。 後…

『アンチ・アンチエイジング』

早いもので 今年も 3分の2が過ぎようとしています。 時の流れは 私たちの心を穏やかにする こともあれば、 無情にも 過ぎ行くものあります。 いずれにせよ、 時間を戻すこと、 つまり、 自然界の事物の流れを 逆転させることはできません。 私たちが 普段目…

『心の耳を澄ませて』

どんなに精密な機器も、 鍛えられた職人の 感性には かなわないようです。 昔、 蒸気機関車が駅に入ると、 その車輪を 金槌でカンカン と叩いて、 異常がないかどうか 探っていました。 それが何と 電車に代わった今でも この方法が 使われているのです。 こ…

『弱肉強食』

「弱肉強食」という言葉は、 自然界の営み、 厳しさを 表現したものと 私たちは受け止めています。 しかし、 仮に、 ある生物が もう一方の生物を 食べ尽くしたとしたら、 どうなるでしょうか? それは 自らも 死ぬことを 意味します。 したがって、 生物の…

『一番の良い知らせ』

私たちが不安に感じる時 というのは、 まだそうなっていない 最悪の場面を想定し、 そうなったらどうしようと 不安を先取りしてしまう ことがあるのでは ないでしょうか。 しかし、 実際は、 心配した程のことが 起きなかったとしても、 その不安の感情は そ…

ブランド品はこうして生まれた

イタリアでは、 インターンシップ制度が 社会の中で確立しており、 5年間大学で学んだ後でも、 卒業しても2年くらいは 十分な給与は支払われず、 その後やっと仕事を見つけて就職したとしても、 もらう給料が手取り7万円ぐらいだそうです。 そんな中でも…

『植物の見事な仕組み』

コンクリートの割れ目から なぜ植物が生えてくるのか 不思議に思われたことは ありませんか⁉️ 実は、ここには植物が持つ 驚くべき力が隠されているのです‼️ 植物には、 何かに触れると、 からだの中で 「エチレン」という気体が発生し、 茎の伸びを止めて 背…

松尾芭蕉が詠んだ句の蝉は何のセミ⁉️

「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」 松尾芭蕉が 出羽国(現在の山形市) 立石寺にて詠んだ句です。 さて、このセミとは どんな種類のセミかご存知でしたでしょうか? 大正の末頃、 歌人の斎藤茂吉は、 喧騒と静寂が主題である限り、 このセミは、 さわがしいアブ…

働かないアリの意義

一般的に、 アリは働き者の代名詞 と見なされていますが、 巣の中にいる働きアリの なんと7割は、 「働かないアリ」 であることが 実証されました。 しかも、 これは アリの種類を問わず 同様の結果が 見られたのです。 これは一体 どういうことなのでしょう…

日本人の二つの特徴

山形市出身で、 フェラーリなどのカーデザイナーであり、 工業デザイナーとして 世界的に有名な 奥山清行氏は、 その著書の中で、 日本人の特徴は 「想像力」と「自己犠牲」 であると述べています。 「想像力」とは 「思いやり」とも言い換えられる部分で、 …

否定の始まり

精神科医ミルトン・エリクソンによる ミルトン・モデルという治療法の中に 「否定命令」 という興味深い考え方が 出てきます。 それによりますと、 私たちが何かを見たり、 聞いたり、 感じたりした時には 「否定」というものは 存在せず、 そこに言葉が加わ…

幸せはあなたの手の中に

日本のカウンセリング界に 最も影響を与えた心理学者として、 カール・ロジャーズが挙げられます。 彼はそれまでの、 お説教や、説得といった 日本の 『相談』という概念を 180度転換させました。 ロジャーズは 来談者中心療法という 問題を解決していくエネ…

V字飛行

東京オリンピックも、 いよいよ観戦チケット抽選申し込みが始まりましたね。 冬季五輪で話題になる一つに、 ジャンプ競技が挙げられます。 今では当たり前になっている スキーの先端をV字型に開く V字飛行ですが、 この飛び方を始めたのは スウェーデンの ヤ…

万能はがき

(左:北杜夫氏、右:斎藤茂太氏/時事通信社) 「どくとるマンボウ」等の 著作で有名な 作家の北杜夫さんは、 ユニークな自作のはがきを 活用していました。 それは、 カエルが寝ているイラストと、 「賀春」「病気全快」 「御成婚」「御離婚」 …などの言葉が印…

只管人生

曹洞宗の開祖である 道元が説いた言葉で 「只管打坐(しかんたざ)」 という言葉があります。 これは、 ただひたすら座り続ける、 つまり、 ただひたすら坐禅を続けることで、 見えてくるものがあるという教えです。 作家の五木寛之氏は、 初めはこの言葉の…

やる気の出なくなるメカニズム

私たちの脳は、ストレスを受けると、 自動的に 後ろ向きの考え方や 感じ方に切り替わる 仕組みがあることが わかっています。 脳にこうした仕組みが 備わったのは、 原始時代、 捕食動物に襲われるなど、 何らかの形で 命の危機のストレスに 絶えずさらされ…

未知の世界への第一歩

ある不眠症の方の話です。 この方は、大学生の頃不眠症にかかり、 ついに病院に入院しましたが、 それでも治りませんでした。 どんなに強い睡眠薬を飲んでも 駄目だったそうです。 そして、あきらめて そのまま会社に就職しました。 医学的に診てもらっても…

ある中国人女性の行動

ある中国人女性が、 日本のディズニーランドを訪れました。 彼女は入場の際に 母国語の翻訳付きの地図を 受け取りましたが、 一切地図は見ませんでした。 入園すると、 すぐカチューシャを買い、 耳につけ、 友人に電話をかけ、 それが済むと、 またすぐ目の…

悩みとは何か

最近 「もしも悩みがなかったら」(作:水野敬也、画:鉄拳) という本を読みました。 主人公の男がある日、 人生に疲れ、 睡眠薬を大量に服薬し、 自殺を図ろうとしたところ、 突然、部屋に収まりきれない程の 大柄な女性が現れます。 男ははじめ「化け物」…